「帯状疱疹」って?

医療コラム

「帯状疱疹」って?

帯状疱疹について

  • 体の片側の一部にピリピリとした痛みがあらわれ、その部分に赤い発疹がでてきます。痛みは徐々に増し、激しい痛みを伴うこともあります。発症の原因は「水痘・帯状疱疹ウイルス」(ヘルペスウイルス)です。

    過去に、水ぼうそうにかかったり水痘ワクチンを接種した方は、体内にウイルスが潜伏しています。

  • 過労や、ストレスなど免疫力が低下するとウイルスが再び活性化して「帯状疱疹」を発症します。

    50歳を過ぎますと発症率が高くなります。80歳までに約3人に1人が発症するといわれています。

(文献:Shiraki K. et al.: Open Forum Infect Dis. 4(1), ofx007, 2017)

帯状疱疹ワクチンについて

50歳以上の方 「帯状疱疹」を予防するワクチンがあることをご存じですか?

  • 対象者:50歳以上
  • 予防:帯状疱疹ワクチンには不活化ワクチン(シングリックス)と生ワクチン(水痘ワクチン)の2種類あります。
  • 予防効果の比較

    ※生ワクチン(水痘ワクチン)⇒1回 皮下注射
     アメリカの調査では、帯状疱疹の発生率が51.3%減少、帯状疱疹後神経痛の発生率も66.5%減りました。予防効果はずっと続くわけではない点に 注意が必要です。

    ※不活化ワクチン(シングリックス)⇒2回 筋肉注射(2回目は2~6ヶ月以内)
     水痘ワクチンに比べて予防効果が高いようです。
     50歳以上で97.2%、70歳以上で89.8%の発症予防効果が認められています。

    (文献:Cunningham AL, et al: . N Engl J Med 2016; 375: 1019-1032)

  • 当院では、「シングリックス筋注」の接種を推奨しています(完全予約制)

    ※ただし、予防接種は帯状疱疹を完全に防ぐものではありません。

    ※過去に帯状疱疹既往のある方や水痘ワクチンを接種された方も「シングリックス筋注」を接種できます。

    ※「シングリックス筋注」は、水痘ワクチンに比べ高額であることが難点です。

    当院ホームページの予防接種と各種健診をご確認ください。

薬剤師 加藤静子

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